季節ごとに魅力的なお祭りがたくさん。川越の催事ガイド

四季折々に街を彩る川越の祭り

川越はかつては城下町として栄え、今はレトロな町並みが残るまちとして知られています。その川越のお祭りというと、秋に行われる大規模なお祭り「川越まつり」を思い浮かべる人が多いのではないでしょうか。

しかし、川越では四季折々にそれぞれ魅力的な祭りが開催されており、「小江戸」の雰囲気を感じながらその賑わいを楽しむことができます。

春:「小江戸川越春まつり」

まず、春には「小江戸川越春まつり」が行われます。毎年3月の終わりから5月の初めまで、長期間にわたり行われるお祭りです。期間中は、火縄銃保存隊による演舞や、新河岸川の舟遊などのメインイベントが行われる他、市内の様々な場所で開催される併催イベントも楽しむことができます。

中でも特に盛り上がるのは、オープニングイベントとフィナーレイベント。オープニングイベントで演じられる川越鳶組合のはしご乗りは迫力満点で、一見の価値ありです。

春まつりらしいイベントとして人気があるのが、桜を愛でながら和船に乗って新河岸川を遊覧する「春の舟遊」です。天候と桜の開花状況が良ければ、桜の花びらが舞い散る中、舟の上からお花見が楽しめます。

春まつりの期間中は、川越市内各所でさまざまなイベントが行われています。ぜひイベント一覧をインターネットやパンフレットで確認し、レトロな町並みと共に「小江戸川越春まつり」を楽しんでください。

夏:「川越百万灯夏まつり」

本格的な夏が始まる7月下旬には、夏のお祭り「川越百万灯夏まつり」が行われます。中心市街地ではパレードや大道芸などのイベントが行われ、露店も立ち並びます。

この「川越百万灯夏まつり」の一番の見どころは、趣向を凝らして飾られた提灯です。その由来は江戸時代末期までさかのぼり、当時の川越城主・松平斉典公の徳を偲び軒先に切子灯ろうを掲げ冥福を祈ったことが始まりと言われています。

提灯に彩られた夜の川越は、昼とはまた違った表情を見せます。古い建物が建ち並ぶ町並みを、提灯に照らされながら浴衣姿でそぞろ歩くのもいいでしょう。ぜひ「川越百万灯夏まつり」で、いつもと表情の違う小江戸川越を感じてみてください。

秋:国指定重要無形民俗文化財の「川越まつり」

10月中旬、秋も深まる中で行われるのは、川越市最大のイベント「川越まつり」です。およそ370年以上の歴史があり、国の重要無形民俗文化財に指定されています。また、2016年にはユネスコの無形文化遺産にも「川越氷川祭の山車行事」として登録されました。

「川越まつり」の見どころは、やはりその絢爛豪華な山車です。町内ごとに保有する山車の中には県の文化財に指定されているものも多くあります。上部に人形を乗せ、お囃子と踊りを披露しながら山車を曳き回します。

山車と山車が出会うと、お囃子と踊りの競演が行われます。これを川越まつりでは「曳(ひ)っかわせ」と呼んでいます。盛り上がるとお囃子のテンポがどんどん速くなったり、若衆の威勢の良い掛け声も交わされるなど、まつりで一番の盛り上がりを見せる場面です。

歴史ある町並みと、きらびやかな山車との重なり合う風景、たくさんの出店、そして街中に鳴り響くお囃子のリズム、そのすべてが一体となって開催される「川越まつり」。見ている私たちの心も思わず弾む魅力的な秋のお祭りです。

四季折々の川越の楽しみ方

川越と言って思い浮かぶのは、やはり昔ながらの趣きある町並みでしょう。お祭りのない日に訪ねてもその魅力は味わえますが、四季折々のお祭りと共に小江戸の雰囲気を感じるのもまたいいのではないでしょうか。

ぜひ、季節ごとに味わいの異なる川越のお祭りを体感しに出かけてみてください。日常では見ることのできない川越の新しい魅力を発見できるかもしれません。

※2019年9月現在の情報です